持ってるアニメDVDBD、欲しいDVDBD
- 持ってる
コメットさん☆
ウテナ
ゼーガペイン
メダロット
夏色キセキ
lain(DVD
神霊狩
フリクリ
サムライチャンプルー
風人物語
キャシャーンsins
∀ガンダムBDBOX1
- 欲しい
ビッグオー
中妹(北米版
ましろ色シンフォニー
ノエイン
ガッチャマンクラウズ
マクロスプラス
シムーン
ふしぎ魔法 ファンファンファーマシィー
エルゴプラクシー
川端康成『乙女の港』
良かったところ
1.花選び
「エスっていうのはね、シスタア、姉妹の略よ。頭文字を使ってるの。上級生と下級生が仲よしになると、そう云って、騒がれるのよ。」
2.牧場と赤屋敷
「そうよ。きれいな方は、みんなお姉さまに欲しい、誰とでもお友達になりたいって言った、三千子さんのことですもの。」
「知らないッ。」
と、頬を染めて、瞼を落すのを見ると、洋子は、三千子がもう自分ひとりのものになったと、勝利の幸福に胸顫えるのだった。
「裸足になって歩いてもいい?綺麗な草を踏んでみたいの。」
そして脱いだ、白い足袋と濃い臙脂の草履が、くっきり青草のなかに浮ぶのを、洋子は、三千子の可愛い魂の滴りのように眺めながら、少し愁えを含めて
3.開かぬ門
「あたしをよい子にしてよう。あたし、なかなかよい子になれないのよう。ねってば。」
どこかに隠れていて、おねえさまが来たら、いきなりそう言って甘えよう。
顔を見ては、恥しくって、とても言えない。
この思いつきが愉しくって、三千子は荒れた庭のなかで、急に明るくはしゃいだ。
4.銀色の校門
「あたしの女王の三千子さん。」
と、洋子は心にささやいて、一年の子たちが、三千子を女王に選んでくれたことは、自分が学校中の女王になったよりも、嬉しかった。
5.高原
「あら、霧は?伯母さま、霧はどこへ行ったんですの?」
「霧がどこへ行ったって?そんなこと私に聞いたって……。」
星が閃めいている、清涼な高原の夜。
「……お姉さまのことをお祈りしても、まわりの異人さんに分らないから、恥しくないし、ロマンチックでいいの。……まア、羨ましいわ。」
「いやア、読んじゃア。」
三千子は耳まで赤くなった。
「ちがうわ、ちがうわ、ちがうわ。いつものお姉さまの手紙とは、ちがうわ。」
と、三千子は思わず声を立てながら、もう涙ぐみそうだった。
6.秋風
克子が三千子に英語を教える、という下りは、大塚英志が田山花袋「蒲団」を論じる上で語っていた『文体を授けるということで己の支配下に置く』ということがどうしても頭によぎった。
7.新しい家
そりゃ、そうだけれど、ふたりの「しるし」を凋ませないために、毎日、花を新しく取り替える。――そうして萎れた花は、どうするのだろう。
「友愛」を誇るために、毎日花の死骸を棄ててゆくとは、なんだか、愛情のしるしに似合わしくなく、残酷な気がして、三千子は、克子の言うほど、素敵とは思えなかった。
お姉さま、洋子お姉さま、どうぞ三千子に、力を貸して頂戴。
あたしを元の三千子にかえして頂戴。
「だけど、三千子さん、あなただけは……。惜しいの。離したくないの――。もしも、そのあなたまで、今までのあたしの持っていたものといっしょに、あたしから失われてしまうようだったら、どうしましょう!」
対立&仲直り
10.船出の春
「だって、あたし、うぬぼれやさんみたいに聞えると、恥しいから……。」
「大丈夫、大丈夫、どんなに三千子さんが自惚れたって、自惚れ過ぎるとは思わないから。三千子さんは、自惚れてもいいひとなんだから。」
「あらア、なお困っちゃったわ。――あのねエ、お姉さまと克子さんと、仲わるくさせた因が、三千子だと思ってもいいの?」
洋子は笑いながら、こっくりした。
ブルース・スターリング『スキズマトリックス』『蝉の女王』
短篇集の「蝉の女王」を合わせて読んで大正解だった。蝉の女王読んでても正直あんまりわかっていなかった断片が、そしてスキズマトリックスの半分くらいまでのよくわからん断片が、そういった分離されたものが、最後にようやく頭でまとまってくる感覚は、まさに「スキズマトリックス」という感じがした
300歳を超えた不死のラットを檻から出してあげる時のリンジーの「牢獄はその精神を規定する。眼の奥の格子が溶けるまでには、長い時間がかかるだろうね」というセリフが最高にかっこ良かった
「そうだ。時間と規模の問題でね。長期にわたって熱狂を保つというのは困難な作業だ。<グリーン・ラプチャー>がなければ、夢のようなことも、すり減ってありきたりのものになってしまうんだよ、精神ってやつは」 このセリフも良かった
フィリップ・K・ディック『高い城の男』
実はディックの本、めっちゃ面白く読んだこと無い。すいません。
でも「すごいなぁ」とはいっつも思うんですけど。。。
まぁとりあえずくじけずに読めたので良かった。
アーシュラ・K・ル=グウィン『ロカノンの世界』
ファンタジーSF。かっこいい。
ル=グウィンは完全に一つの惑星、ひとつの世界観をこちらに提示してくれるので読書中の高揚感が半端ない。ワクワクしかない。
金髪褐色で背の高い美しい種族っていうのもカッコイイし、背が低いが詩人のように示唆に富んだ言葉を持っているフィーアもこれまたいいセリフをたくさん出してくれる。
なにより、ロカノンはもちろん、読者自身もこの『ロカノンの世界』という名の神話の追体験をしているように思わせる没入感を味わわせてくれたのが良かった。のちに〜と語られる、みたいな話はロマンが詰まってる。
「あちこちの城で、わたしたちの歌がうたわれることになりますよ」
「人びとは歌うでしょう。<さまよえる者>とその仲間が南へむかい、空を横切って春の訪れる前の暗闇の中を飛んでいったそのさまを……」
オースン・スコット・カード『無伴奏ソナタ』
表題作の他に「エンダーのゲーム」などなど。
なんというか、SFの基礎知識的に読んでおくべきものだった気はする。