2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

スタニスワフ・レム『砂漠の惑星』

『ソラリスの陽のもとに』以来のレム。高1くらいに読んで難解過ぎてよくわからないまま読み終えたんだけど。 そのイメージとは違って、一種の冒険物としても読める面があるからだいぶ読みやすかった。発想は本当に秀逸。これはなかなか思いつかない。機械同…

菅浩江『そばかすのフィギュア』

前の『五人姉妹』と一緒に神保町ブックフェスで買ったサイン入り本。 やっぱなんていうか色彩とか、そういう繊細なところだよね。とにかくサクサク読めるのはありがたい。 こう思いが届いてない微妙な心みたいのがたくさん書いてあって、切ない短編が多いね。

菅浩江『五人姉妹』

表題の「五人姉妹」はかなり好き。女性作家久々に読むってのもあるけど、まさに女性らしい感性を叩きつけられたような、そういう清々しさ。 SFなんだけど、SFと人間との関わりというか、SFは舞台装置だったりする程度。舞台装置を組んだその後をしっかり見据…

水見稜『マインド・イーター』

89年の本の復刊。にしては全く時代を感じないのがすごい。 クトゥルフ的な宇宙的恐怖と、それにSF的思考実験が織り交ざっていろんなイメージが渦巻いていた印象。設定それ自体とそこから派生した物語。とにかくおもしろすぎる。たぶんまた何度でも読めるスル…