2011-01-01から1年間の記事一覧

森博嗣『すべてがFになる』

とてつもなく今更読む。ミステリーってあんまり読まないんだけど、さすがに有名すぎるので読む。 そしてさすがに面白い。内容についてはもはや何も言うことはないけど、とりあえず萌絵ちゃんかわいい。あと四季博士もずいぶんいいキャラしてる。また愛すべき…

田中ロミオ『灼熱の小早川さん』

労力使いそうな本読んだら、次に軽い本、というのが最近のセットプレイ。そのせいで一気に2冊分くらい書くのが常に。だってラノベ1日かからず読み終わるんだもん・・・ 作者が「鈴木先生」でも読んで、学級問題を考える心をこじらせたのかと思った。ラブコ…

サミュエル・R・ディレイニー『アインシュタイン交点』

タイトルと内容は一切関係ございません。でもかっこいいタイトル。 もちろん本編もそうなんだけど、訳者、伊藤典夫さんのあとがきの読み応えがすごい。これがあったおかげで、と言うか無かったらこの本が意味分かんねーよまじ助けてくれよ状態だったこと請け…

衝動買いしたCDと、メモ

・KENSO『KENSOⅡ』 ・Teru's Symphonia『Egg The Universe』 ・KBB『Four Corner's Sky』 ・Rick Wakeman『The Six Wives Of Henry VIII』 次どっか中古屋に行ったらチェックしたいもの ・FROST* 「MILLIONTOWN」 ・アウターリミッツ「Misty Moon」「少年の…

新城カズマ『サマー/タイム/トラベラー』

「簡単だ。似てんだよ」 「なにが」 「テーマが。タイムトラベルものと、ディック。自己言及性だ、どっちも」 たぶん、当時15才の自分がこの本の初版を手にしていたら、今ごろこんな読書録をつけるまでもなく、大量の本と大量の知識に囲まれた生活を目指して…

笹本祐一『妖精作戦』

まさかの再版。イリヤの空が影響を受けた、と聞いては読まない訳にはいかない。 前へ進む力しか感じられない。素晴らしく面白い。登場人物はとにかく前向きだし、妙にハイスペックだし、どんな状況に追い込まれてもどこか楽観的だし、後ろ向きなベクトルは一…

河野裕『サクラダリセット1 CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY』

以前から読みたくて人から借りた。家に読んでない本がまだまだあるというのに。 文章も、物語も、ただただ優しい流れがそこにあるような気がした。読み終わったあと「さ、森にでも散歩に行くか」みたいな気持ちにさせられた。いい本だと思う。 能力ものだけ…

飛浩隆『ラギッド・ガール 廃園の天使2』

なんで男性作家なのにこんなにフェミニンな描写ができるのかがわからない。ほんとに女性ってこういう感じの精神構造してそう、みたいな印象を何の疑いもなく抱かされるという不思議な感覚。 SFとしてのイメージを想起させられるのはもちろんのこと、感覚的な…

飛浩隆『グラン・ヴァカンス 廃園の天使1』

「ねぇ知ってる?春って暑すぎないのよ。緑の色も淡いし、雨も細くて柔らかい。春は、夏ではないの。どう?ねぇ、どう思う?」 夏から本を読まない生活なのに、本を買う生活だった。やっと1冊消化した。 2002年に出た本。すでに古びているとかあとがきに書…

フィリップ・K・ディック『ペイチェック』

ブックオフで500円のシールがはってあるのになぜか100円で売ってくれた(打ってくれた)思い出のタナボタ本。 ディックらしい面白い短編が12編も。これはお得だった。 「時間飛行士へのささやかな贈物」と「まだ人間じゃない」が特に良かったかな。

『星の王子さま』

大学の課題で。 池澤夏樹訳と倉橋由美子訳との二つ。無理やり違い探すといろいろあるもんだね。

滝本竜彦『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』

古本市でたくさん本を買ったうえにニューロマンサーに阻まれまくって積みまくり。さっさと消費しないと。 これも古本。読もう読もうと思って忘れて早数年。図書館でも探せばありそうだけど、買う。手元に本があるのが好きなんです。 読む。滝本竜彦だった。…

ウィリアム・ギブスン『ニューロマンサー』

サイバーパンク!これぞ! とはいうものの、一度5分の1ほど読み進めたあたりで頭が混乱してきたので、仕切りなおして再び最初から読みなおしたり。さらに電車が睡眠スペースと化すことが多くなってペースは進まず。結局1ヶ月近くかかったかもしれない。 …

富野由悠季『「ガンダム」の家族論』

ずいぶん前に読んでたけど書くの忘れてた。 ガンダム、とは書いているものの、だいたい監督したものとかで。中身は「家族」というものをどう考えていて、どうアニメの演出上使ってきたのかみたいな。「みんなそろそろ大人になるんだから、親になる用意をしろ…

川端康成『みずうみ』

偏執者の内面をめっちゃ文学的に、耽美的に描いたらすげえおもしろかった、ってな感じ。 美しい少女を見つけると病的にあとをつける男が主人公。いろんなトラウマやら苦い思い出やらが詰まった思考は、その端々を現実世界の出来事によりそれらが引き出されて…

アーシュラ・K・ル・グィン『闇の左手』

図書館で見つけた数少ないハヤカワ。とりあえず借りて、あとからゲド戦記の人だと分かって感心。あと、サガフロ2の技の『世界の合言葉は森』の元ネタ同名小説も書いてる。なるほど。 中身はさすが。惑星<冬>の描写がすごく濃くて、ひとつの惑星史でも作っ…

谷川流『涼宮ハルヒの驚愕』

『分裂』に続き人から借りて読む。前編のあとにいったんインターバルがあったおかげで少しは考える余裕が。ヤスミが過去のハルヒなのかと勝手に予想したけど、半分当たりってことで。あと古泉のキャラがちょっと盛ってる感じになってたけどあんなだったっけ…

飛浩隆『象られた力』

92年に突然文壇から姿を消して、突如02年にカムバック、というプロフィールからしてちょっと好みだよね。読んだ後、何か少し賢くなれたような、そんな気分になれる本。あとがきにもあるように、ものすごい感覚的な部分に触れてくる描写に圧倒されそうになる…

ロバート・シルヴァーバーグ『夜の翼』

遠未来の話。未来過ぎて逆にちょっと文明が戻ってるくらい。 それぞれが何かしらの職業に就いていて、それによって社会が保たれているとか、ゆっくりとした黄昏といった感じが漂ってた。ただ、最終的には個人、そして人類規模の贖罪にテーマが移って、精神世…

森見登美彦『きつねのはなし』

またきつねの妖怪みたいのに付きまとわれて残念な面白おかしい自虐風自慢乙な小説が並ぶのかと思ったけどそうではなく。今まで読んだものが京都の「陽」の部分を描いたものに対してこれは「陰」な感じ。 性根が卑しいワタクシはこういう暗いストーリーもなか…

まどか書き散らす

やっぱlainの終わり方って感じ。私は遍在する・・・・lain見てなかったら初見での納得レベルはちょっと下がったろうな。ありがとうlain。 最後2話にちょこちょこはさまりだした母親とのエピソードを「いきなりなんだ」とかいう向きもあるようだったけど、ラ…

森見登美彦『四畳半神話大系』

先日俺の侘しい大学生活の真実を見事にファックしてくれた森見登美彦であるが、面白いのでまた読む。アニメ化してたときは面白いだろうなぁと思いつつも、テレビから遠ざかって久しかったためまったくスルー。 これの後作品?の『夜は短し歩けよ乙女』にも登…

フレドリック・ブラウン『天の光はすべて星』

ロマンチックなタイトルとは裏腹に、なんとも渋いSFもの。 結局ラストでも自分の夢が叶わないんだけども、そのなかで現実と夢との着地点を見つけて・・・・という流れは、今の自分の年齢ではちょっとうまく飲み込めないし納得できないなと思う。そうなるとラ…

森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』

このポップでファンタジーな感じがスーっと効いて・・・・これはありがたい・・・・・ 豊かな青春を過ごしたものは幸いである。こういったハートフルなものを読んで楽しかった思い出をリフレインできる。では果たしてそうではなかったものは。傷口にスーっと…

円城塔『Boy's Surface』

すいませんでした。もう一回読まないと無理。いや、もう一回読んだとしても無理だろう。それくらいヤバイ。理解できるか。 とりあえず文字列を追って、どんどん理解できなくなって。どこをどう進んだかもわからずに樹海を抜けて振り返ってみたらただの更地が…

サティ:ピアノ作品集1

ジムノペディが聞きたかった。 きっかけは最果てのイマ。そういえばこれいろんなところで聞いたことあるなーと思って色々調べたりしてたらいつの間にかハマっていた。これ以外の曲も「キモ癒し」と言ったらいいのだろうか、奇妙な感じだけどいい感じに気持ち…

田中ロミオ『人類は衰退しました6』

メタ構造をやらせたら、田中ロミオはやっぱり面白い。 妖精さんがいれば本当になんでもできちゃう。ただ、話の筋としてはけっこうもともとあるもののメタパロディ的なものになりがち?いやそれが狙いなのか。 ただ、これには2話載っていて、1話目のほうは…

グレッグ・イーガン『祈りの海』

大学の図書館に唯一存在したハヤカワSF文庫。 壮大な感じではない気がする。あくまでもいろんなSF要素はありつつも、それが個人の問題に還元されているような作り。ゲイの主人公が「異性愛以外をもたないように生まれる前に決定できる産分け技術」に自ら…

犬村小六『とある飛行士への恋歌5』

夢の産物になれずに早数日。シリーズ完結・・・?あと2巻は出すかと思ってた。まぁなんというか。らしい終わり方か。 1、2巻あたりのなんとも言えないあの感覚。3、4巻あたりで少し盛り返してきていたのだけども、これは戦闘が起こって色々あるせいで妙…

ルイス・キャロル『鏡の国のアリス』

不思議が置いてあって鏡がないわけがなく。 こっちのほうが知名度とか人気とかは低い(あえて比べれば)らしいが、個人的にはこちらのほうが好き。少しは話しにまとまりがあるからかもしれない。めちゃくちゃ加減が少ないからかもしれない。でもアリスといえ…