森奈津子『姫百合たちの放課後』

ハヤカワ文庫の巻末の既刊紹介のところで、この作者の『西城秀樹のおかげです』というどう見てもイカレてる題名の本があってすごく気になっていた。そんなところにちょうど寄った本屋に置いてあったから買っていこう、と思っていたら、その隣に、同じ作者のこの題名。姫百合ド安定でしょう。
ぶっちゃけて言うと、内容はヒドイ。若干どころじゃない官能小説っぷりがところどころに散見されて電車で読んでて冷や汗でた。
だけども。それが絶妙に作者の意図通りにパロディとして機能を果たしているおかげで、コメディ作品としてすごく高品質な感じに仕上がっている。要するにおもしろかったわけだ。久しぶりに小説読んでるだけで声出して笑ってしまった。
次こそは、しっかり西城秀樹を買おう。流れはつかめた。