唐辺葉介『PSYCHE』

表紙のイラストが冬目景、という理由だけで1年半前に発売した当初から気にはなっていた本。いかんせん、スクウェアエニックスノベルスというレーベルがあまりにマイナーすぎるのかどこの本屋に行っても入荷しておらずしばらく忘れていた。が、なにかのリンクで偶然飛んだサブカル評論系のブログでオススメされていたのを見つけ、それを機に探したらジュンク堂にあった。ありがたい。
読み始めは3流のラノベっぽいビミョーな文章だなぁとか思って読んでいたけど、半分超えた辺り、6章の始めの「ナオちゃん、今度伯母さんと一緒に病院に行きましょう」というセリフから面白くなった。病院はアタマのほう。ここを超えたらあとは一気に読めた感じ。半分がつまらなかったのも後半の展開を考えての伏線なんでしょうかね。つい読み返したくらい。
全体的に鬱なフンイキの漂う内容。そういう意味では表紙冬目景はチョイスばっちし。挿絵は無し。ファンとしては残念だけど、小説としてみたら良し。