神楽坂淳『大正野球娘。』

アニメ化決まってからアニメも見るぞ原作も見るぞと意気込んでいたものの、徳間ノベルズというこれまた見つけにくいレーベルなこともあり、さらにアニメすら見ていないグダグダな状況だったのですが、今更ながら古書店で安く見つけたので買い。
ただの萌えライトノベルかと思いきや、意外なほどに時代考証がしっかりしていてびびる。百合百合なんでしょとも思っていたけど、それもまたやりすぎ感はない良い塩梅。
なによりポイントが高いのが、大正時代の女学校ということでお嬢様クラスの女の子しかでてこないということ。下手に庶民が金持ち学校に入ってしまって、でも持ち前の明るさで粗雑ながんばり、みたいな展開ではない。一応主人公が一番家柄的には低いのだけど、大正時代に女学校に通わせるような家なのでまったく粗雑ではない。良い。
一人ひとりのキャラクタもバランスがとれていて、上にも書いたように淑女がベースになっているので俺としては何ひとつ嫌いになる要素がないという奇跡的なマッチングであった。気持ちわりいこと書いてんな、オイ。
まぁともかく「大正×お嬢様」おなかいっぱいでございます。文章も悪くない。おもしろいです。