神楽坂淳『大正野球娘。〜土と埃にまみれます〜』

昔、アマゾンのレビューかなにかで「ここまでリアルだったのに、突然目隠し打法をラストに出してきて萎えた」みたいなのを見た気がするんだけど、見終わった感想としては別にいいんじゃないかと。それで試合がサヨナラーとかそういうのじゃないし。
不満があるとすれば、静の変化が描かれる場面が少なかったことか。みんなが野球を通じて変わっていく感じがステキだったのだけど、静はそんなに見られなかったような。それはそれでアクセントなのかな。
やっぱりお上品な女の子はいいですね。自分のこと「ウチ」とか言っちゃう子はいらん子なんやな。主人公が「元気いっぱいなのに、上品につとめる女学生」という大正時代ならではのステキさでバランスが最高。マリ見ての祐巳もけっこうがんばってると思うけど、小梅ちゃんのほうは学校でそう教えられているから、ではなく社会通念上そうあるべき女性像で上品さを考えているので、現代の女学校では勝てない魅力がそこにはあるのだ!
さーSF読もう。