2010-01-01から1年間の記事一覧

森奈津子『西城秀樹のおかげです』

おもしろい。今度の本は前述のものと違って、SFがしっかり入ってて、まぁ入ってるんだけどやっぱり森奈津子らしい話であって。 はじめに読むなら、というか人にオススメするなら『姫百合〜』よりはこっちかな。うん。相変わらずお外で読むには冷や汗モノの…

森奈津子『姫百合たちの放課後』

ハヤカワ文庫の巻末の既刊紹介のところで、この作者の『西城秀樹のおかげです』というどう見てもイカレてる題名の本があってすごく気になっていた。そんなところにちょうど寄った本屋に置いてあったから買っていこう、と思っていたら、その隣に、同じ作者の…

神楽坂淳『大正野球娘。3・4』

本屋に行ったら偶然4巻が発売していたので、3と合わせて。 アニメ化の流れを受けたからなのか何なのかわからないが、3からはそれまでと比べて百合百合な感じが増したような。特に巴がひどい。いや、悪くないんだけどね。むしろ(略。 っていうかね、もう…

山本弘『シュレディンガーのチョコパフェ』

やっぱり、有名な作家だけあって面白い。安心感というか。いやこの人の他の本読んだことないんですけどね。 短編集なのでサクサク。『さよならペンギン』で「サクサクすぎるのは良くない」と書いたけど、これは良いサクサク。続きが気になる良さ。心に残るサ…

大西科学『さよならペンギン』

マルデドゥックスクランブル買おうと思ってもなかなか売ってないのね。聞いたら「もう刷ってない」的なことをごにょごにょ言われた。なんだと。 で、これ。『哀愁の量子ペンギンSF』らしい。量子学的に稀な確立を偶然ずっと繰り返すことで千五百年くらい長…

円城塔『Self-Reference ENGINE』

読んでる最中でさえ混乱していたし、読み終わって解説を読んだあとでもまだ混乱は続いている。 半分以上「わかったつもり」で読み進んでも楽しめたし(混乱はしているが、その混乱も楽しい)、さらに言うと「わかったつもり」が逆に正解なんじゃないかなとか…

冲方丁『微睡みのセフィロト』

SFと、SF風味のライトノベルっていうのは一体どこで区別がなされるのか。というより文学界では区別されてるの?正直レーベルの違いかどうかくらいしかないのでは。 とまぁそんな感じで。読みやすくておもしろくてよかった。すごく心の中の厨クサさが満た…

モーパッサン『脂肪のかたまり』

名前のインパクトで借りる。あと表紙にモーパッサンの出世作、と書いてあったので。 一体何のことかと思って読んでみたら、登場人物の娼婦のことで、太っているから「ブール・ド・シュイフ」脂肪のかたまりの意らしいこのあだ名でよばれている。ひでぇな。 …

神楽坂淳『大正野球娘。〜土と埃にまみれます〜』

昔、アマゾンのレビューかなにかで「ここまでリアルだったのに、突然目隠し打法をラストに出してきて萎えた」みたいなのを見た気がするんだけど、見終わった感想としては別にいいんじゃないかと。それで試合がサヨナラーとかそういうのじゃないし。 不満があ…

神楽坂淳『大正野球娘。』

アニメ化決まってからアニメも見るぞ原作も見るぞと意気込んでいたものの、徳間ノベルズというこれまた見つけにくいレーベルなこともあり、さらにアニメすら見ていないグダグダな状況だったのですが、今更ながら古書店で安く見つけたので買い。 ただの萌えラ…

桜庭一樹『GOSICK1〜5』

直木賞をとったときにどっかで見た名前だなぁと思っていたら、家に本があった。うちの兄は先見の明があるのか、有名になる前に色々持ってるパターンが多い。 どれどれ直木賞か、と思って読んだものの、内容に関してはどうでもいい描写を死ぬほどかっ飛ばして…

ハインライン『夏への扉』

鉄は熱いうちに打ったほうが良い。SF熱が冷めないうちに、ちょうどやることも終わって燃え尽き症候群にならないためにも、この空いた時間を使って色々読みたいところ。 読みやすいのが非常にありがたかった。ここ最近はラノベ以外あまり読まない生活だった…

うえお久光『紫色のクオリア』

以前書いた「PSYCHE」をオススメしていたブログで紹介されていたので、なんとなく印象に残っていたこの本。丸善で「09年このSFが読みたい!5位」みたいなPOPが貼ってあったのでついでに思い出して購入。 プロローグ的なものと、もう1話。前者のほう…

SFマガジン編集部『ゼロ年代SF傑作選』

秋山瑞人の単行本未収録短編がのってる、という話題を秋山スレで入手したので。 1年前ほどは謎のSF熱があったものの最近はまったくご無沙汰になっていた。が、これを読んだら一気にまたその熱が再燃しつつある。それくらいこれに収録されてるすべての短編…

唐辺葉介『PSYCHE』

表紙のイラストが冬目景、という理由だけで1年半前に発売した当初から気にはなっていた本。いかんせん、スクウェアエニックスノベルスというレーベルがあまりにマイナーすぎるのかどこの本屋に行っても入荷しておらずしばらく忘れていた。が、なにかのリン…